2015年8月1日土曜日

ジャマイカ治安事情


先日の隊員総会に合わせて安全対策連絡協議会が行われました。
日本大使館の警備対策官、JICAで安全対策クラークを務める現地の警察官から話を聞いてきたので、メモがてらアップデート!


ジャマイカの治安状況

まず特筆すべきは日本の約50倍と言われる殺人事件。

2013年は1200件、2014年は1005件で、世界ワースト5にランクインしています。

日本の50倍というのは人口10万人換算の数字ですが、日本は人口10万人あたり約0.2~0.3件という驚異的な値らしい。さすがニッポン。


以前こちらの記事にも書きましたが、この殺人事件の大半がギャングの抗争によるものです。

ジャマイカは麻薬取引の中継地点とされていたことから銃器やギャングが発達してしまいました。
そしてギャングは資金を求めて抗争し、違法な銃器の流入も相まって殺人事件が増加していったそうです。


また、現在殺人事件の加害者逮捕率は年間45%程度、そのうち有罪判決を受けるのはなんと7%
このことから犯罪を繰り返す悪循環も生じているそう。
他人を殺めているにも関わらず有罪にならないって、どういうこっちゃ。



ジャマイカでは犯罪の50%が首都キングストン(St.Andrew教区)と一部周辺地域で起こっています。次いで最東端のSt.James教区が15%、隊員も多いWestmorland教区で7%、キングストンのご近所Clarendon教区で9%

14教区中4教区で81%を占める結果に驚き。

背景としては、日本もそうであるように地方の地域では住民の結束力が強く、犯罪の抑止力にもなっているそう。ところがそんな田舎に嫌気がさして都会に出た若者が、都会で生活が成り立たずギャングとなったり犯罪に走る傾向があるとのこと。


うーん、なるほど

日本も同じかもしれない。



銃器事情

2013年の銃撃事件は1238件、2014年は約1000件超、そして今年は増加傾向にあるそうです。
この値はなんと日本の1315倍

10万人換算にすると日本は0.01件になるそう。


そのため、ほぼゼロの日本に比べると必然的に流れ弾の確立もあがりますので、
銃撃音を聞いたらまず隠れること!日本に住んでたら信じられない世界ですよね。




ちなみにジャマイカではライセンスを取れば護身用に銃器の所持が可能です。

しかしギャングが使用する銃器は大半が違法のもの。
大麻の取引に北米で使い古したマシンガンや拳銃が使われたため、違法銃器がたくさん入ってきました。

警察は毎年大きな山ができるほどの銃器を押収しているそうですが、これを横流しする悪ポリスもいるとか何とか。。
どうなってんだバビロン!!




今年に入り行われた大麻に関する法改正の背景には、こういった凶悪犯罪への注力が挙げられています。

正直"ガンジャくらい良いから"こっちに注力してくれ、と思ってしまいます。
ガンジャくらい、、ってね。




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