ジャマイカの主要産業であるボーキサイト
2014年は年間約980万メトリックトンのボーキサイトが生産されており、世界第6位の生産国です。
1位のオーストラリアを初めとし、中国、ブラジル、ギニア、インドに次いでジャマイカ。
上位国がどれも広い国土を持つ国であることに対して、秋田県サイズのジャマイカが第6位という快挙。ボーキサイトがジャマイカの経済を支えているとも言えるのではないでしょうか。
私の住む町Discovery Bayにもノランダ(Noranda)という大きなボーキサイト会社があります。
ノランダはアメリカに本部を持つボーキサイトの採鉱、精製会社。
採鉱されたボーキサイトは全てDiscovery Bayからアメリカに送られ、精製されています。
ノランダは地域にたくさんの雇用を生み出すだけでなく、コミュニティでの活動支援、土地や資金の提供など私たちの暮らしを豊かにしてくれている地域密着型の企業。
しかし、そんなノランダと地域住民の間で大きな対立が生じてしまいました。
ノランダと地域住民の対立
ノランダは私の任地St.Ann教区一帯で採鉱をしているのですが、今後の採鉱現場に関して地域住民から反対の意見があがりました。
対象となるWatt Town、Madras、Gibraltar、Barnstapleという4つのコミュニティが1つの反対団体を結成するために、本日大きな会議が開かれたそうです。
この地域はコックピット・カントリーという自然保護地域のボーダーに接しており、ノランダが貴重な自然地域で採鉱することを反対しています。また、この採鉱により彼らの住むコミュニティが消滅する可能性もあるとか。ようは立ち退きを要請される恐れがあるのです。
山奥の貧しいコミュニティ。この地域の多くは農業で生計を立てています。
立ち退けと言われたって、どこに行けばいいんだろう。
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森の中にぽっかり空いた大きな穴 |
過去にもボーキサイトの採鉱により消滅したコミュニティがたくさんあるそう。
そして採鉱が終った場所には、大きな穴が残るだけ。
採鉱後の土地を
ゴミ処理場に提供したり、住民に土地とグリーンハウスを提供して農業に利用したりと工夫はしていますが、それでも採鉱の方がどんどん進んでいます。
ボーキサイトがどれほど残っているのか誰も分かっていませんが
「資源に限りがある」ということを理解して新たな産業で成長していかないと、
いつか大破綻が訪れるのではないかと、素人ながらとても心配。
ボーキサイト採鉱会社それぞれは営利企業だから仕方ないかもしれないけど、
国として大切な決断をする時なんじゃないかな、と思います。
世界6位の生産量を誇るほど採鉱しているのはクレイジーとしか言いようがない!
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採鉱後のゴミ処理場 |
ということで、
本日コミュニティでこのように大事な会議がありまして、
第3回養蜂トレーニングまたもや中止!!
Nohman!!!!!!